漫画・アニメ・書評から日常の愚痴まで、思いつくままの日記です。
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梨木李歩「からくりからくさ」
「家守綺譚」「西の魔女が死んだ」「裏庭」
梨木李歩の本で私が読了しているものは3冊ですが、どれかは耳にしたことがあるのではないでしょうか。
この「からくりからくさ」には、「家守綺譚」で感じられた自然と一体化する暮らしぶりと、「西の魔女が死んだ」に登場する存在感……どれもやはり同じ空気を感じました。
けれど私がこの本で何より感じたのは「女」です。日本の、「女」。
「からくりからくさ」は織物の世界でもあると思います……それはかつて女の仕事とされたもの。
祖母の遺した家に住み始めた若い女4人……染色職人、機織職人を目指す学生2人、そして針灸師を目指す外国人、そして中央には祖母の遺した人形「りかさん」。
淡々と語られる文章と日々の暮らしぶりに生臭さを感じないのですが、血のつながりと男女の関係、「赤光」にまつわるりかさんとの不思議な関係、織物に目指す方向性の違い、さまざまなものが時には反発しながらも絡み合い、そして最後には一つに融合して……昇華しています。
印象に残った台詞①
「私も小さい頃は、能面が怖かったものよ。でも、今はもう何を見たって怖くない。それこそ、般若でも、蛇でも、まっすぐに見つめられる。怖くもなんともないの。私の人生が、多分、良くも悪くもそれに拮抗しうるぐらいの厚みを持ってきたんでしょう。自分の中で既に認識できているものは怖くないのよ」
実家の廊下に頂きものの能面が飾られたのは小学生の頃ですが、子供心に視線を感じて怖かったものが、今は大丈夫。鈍くなっただけかと思っていたのですが、この言葉がなんだかすとんと心に落ちました。

印象に残った台詞②
「女は子供を持って初めて婚家の人間になれるんです。どんなに舅姑にいじめぬかれても、子供を持つと女は変わる。立場がどうの、といってるんではないんです。そりゃあ、多少立場はよくなりはしますでしょうが。それよりも、自分の分身のような、命のような子供に舅姑の面影を見つけますとね、あれほど恨みに思っていた舅姑にまで愛情をかけているような気になるんですわ。(略)もちろん、そこが女の正念場で、婚家の一族への怨念に負けて、わが子まで憎く思ってしまう女もあります」
旧家の、「日本の嫁」の一面かなぁと思います。私たちの世代ではともかく、昔は……嫁の立場としてはアンテナにひっかかる言葉。
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