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茂木健一郎「プロセス・アイ」
読み終えました……(達成感)。
脳科学者茂木健一郎さんのファンの義弟(といっても年上の方ですが)さんの手前、半ば義務感も入った感じで読み進めました一冊。

物語が最終章を迎えたとき、初めてプロローグの意味がわかりました。
この作品は、私にとっては、「意識とは何か」を追求した男達の物語ではなく、グンジから女性達への「愛」の物語です。



感想をあげる前に、一言。
私は文学部出身で、理論的に物事を捉えるよりも、感覚的に捉えることが多いと自分のことを思っています。価値観は一つではなく、自分自身のことに限っても流動的で、そのことを良としています。脳科学については、物語に当然のように登場する単語クオリアについてさえ、名前を知っている程度です。
的外れ・理解不足などありますでしょうが、あくまでそんな人間の抱いた一感想ですので!また再読の際には感想も変わるかもしれません。どうか了承しておいて欲しいです。
というわけで、正直に言いますと。
学者さんらしく専門用語やカタカナ言葉が知っていて当然のように使われたり、登場人物の会話や脳内会話においての英文を和訳したようなぎこちないばかりの堅苦しさに「日本語なんだから和訳して」「登場人物を身近に感じられない」等悶々となり、後で調べようと思ったカタカナへの付箋紙が10枚貼られた時点で挫折しそうになりましたが、
最初から完全に文章を理解しようとせずに読み進めてみると、これは愛の物語でした。
そして最後にはこの独特の文章やものの捉え方が、かえってくせになってしまうかも……?

登場人物の中の中心人物の一人、グンジが学者として描かれていないのはとっつきやすさにつながりました。そんな彼にしても、女子学生にイタリアの経験をちょっと気取って話している男に対して、
「自分の個人的体験が、そのまま普遍的な意味を持つと思うところが、隣の男の欠点だ。
 だが、女子学生を口説こうとする素振りをあからさまに見せないところは、好感が持てる。」
とのモノローグが出たときには、学説を戦わせていないときでもこの調子なの
かとひいてしまいましたが。

物語世界に入れないでいたときにふいに引き込まれたのは、ある登場人物の死の物語でした。物事をなんでも理詰めで見つめてきたかに見えた彼が抱いた不条理は、私にもわかる世界だったのです。
最初に私が物語にとっつきにくさを感じたのは、そうして物事を脳科学の観点で見ようとする熱意に欠けていたからかもしれません……。

なので、第12章のグンジとチベット宗教家との会話が面白かったです。
「プロセス・アイ」同様、一つの結論に達していないところが、私は好きです。

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